不動産など(土地、建物、土地の上に存する権利、船舶、航空機をいいます。)の賃貸料に係る収入金額は、原則として、契約上の支払日の属する年分の総収入金額に算入することになっています(基通36-5(1))。しかし、不動産などの賃貸借契約において、賃貸料を前払とする事例が多く、支払日基準による計上方法が必ずしも事情に即したものとはいえないので、次のように取り扱うことも認められています(昭48.11.6の直所2-78)。不動産などの貸付けが事業的規模であり、次に掲げる条件のすべてに該当するときは、現金主義の規定(所法67)の適用を受ける場合を除き、その年の貸付期間に対応するものを、その年分の不動産所得の総収入金額に算入することができます。

(1)帳簿書類を備えて継続的に記帳し、その記帳に基づいて不動産所得の金額を計算していること

(2)不動産などの賃貸料に係る収入金額の全部について、継続的にその年中の貸付期間に対応する部分の金額を、その年分の総収入金額に算入する方法により所得金額を計算しており、かつ、帳簿上該当賃貸料に係る前受収益および未収収益の経理が行われていること。1年を超える期間に係る賃貸料収入については、その前受収益、未収収益についての明細書を確定申告書に添付していること

この会計処理は、賃貸料収入のすべてについて、貸付期間対応で計上しないと認められませんので、先払のものだけを貸付期間対応で計上し、後払のものについては支払日基準で計上するといった使いわけはできないことになります。